【おすすめ異世界アニメ】十二国記「風の海 迷宮の岸」蓬莱生まれの麒麟が抱える責任と不安。幼い麒麟の物語。

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みなさま、こんにちは。

今回は、おすすめ異世界アニメ「十二国記」の第2弾。第15話~第21話「風の海 迷宮の岸」をご紹介します。

蓬莱(日本)生まれの麒麟が十二国の世界に帰還し、そこで自分の存在と責任の重さを知ることになります。幼い戴国の麒麟の物語。

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「十二国記」アニメ基本情報

著者:小野不由美
イラスト:山田章博
出版社:講談社、新潮社
刊行期間:1991年9月~継続中
ジャンル:ハイ・ファンタジー
アニメーション制作:ぴえろ
監督:小林常夫
キャラクターデザイン:田中比呂人、楠本祐子
オープニングテーマ「十二幻夢曲」作曲・編曲 – 梁邦彦
エンディングテーマ「月迷風影」/歌:有坂美香
アニメ放送期間、話数:2002年4月~2003年8月、全45話
(「風の海 迷宮の岸」 1章~転章 (第15話~第21話) 2002年9月~10月)

小野不由美「十二国記」新潮社公式サイト

「十二国記シリーズ」でアニメ化されたタイトル

現在でも刊行中である「十二国シリーズ」ですが、その中でアニメ化されているのは、短編を含む次の6タイトルです。

「月の影 影の海」(登場国:巧、雁、慶)
風の海 迷宮の岸」(登場国:黄海(蓬山)、戴)
「書簡(短編集「華胥の幽夢」より)」(登場国:慶、雁)
「風の万里 黎明の空」(登場国:芳、才、恭、柳、雁、慶)
「乗月(短編集「華胥の幽夢」より)」(登場国:芳、恭、慶)
「東の海神 西の滄海」(登場国:雁)

※TV版の放送順、刊行順では「東の海神 西の滄海」」は「風の万里 黎明の空」の前に刊行されている。「書簡」「乗月」(短編集「華胥の幽夢」)は「風の万里 黎明の空」以降の刊行。


今回ご紹介する「風の海 迷宮の岸」」は、蓬莱(日本)生まれの麒麟、泰麒がメインのお話です。

「風の海 迷宮の岸」あらすじ

高校生の高里要(たかさと かなめ)は10歳の頃、神隠しにあう。1年後、家に戻った要だったが、その間の記憶は一切覚えていなかった。それ以降、要の周りでは、不可解な出来事が頻繁に起こるようになる。

ある時、蓬山では、戴国の麒麟(泰麒)の誕生を待っていた。しかし、突然の蝕に巻き込まれ、泰麒の命は流されて行方不明となる。それから10年後。延麒・六太によって蓬莱で発見された泰麒は、蓬山へと帰還する。

戸惑いながらも、蓬山での暮らしに慣れていく泰麒だったが、麒麟としての存在と使命の重さに気付き、苦悩するようになる。

アニメ版「風の海 迷宮の岸」は、1作目「月の影 影の海」以前に刊行された「魔性の子」(高里要の身の上に起こる物語)が、少し含まれた展開になっています。

「風の海 迷宮の岸」 登場人物

泰麒(たいき)

・戴国の麒麟。珍しい黒麒麟。
・蓬莱(日本)生まれの胎果。10歳まで日本で暮らしていた。
・素直で、心優しい少年。
・声優:釘宮理恵さん

乍驍宗(さく ぎょうそう)

・戴国禁軍左将軍。王の選定を受けるため昇山する。
・人望が厚く、知略に優れた将軍。延王と並ぶほどの剣の腕をもつ。
・恐ろしいほどの覇気の持ち主。
・声優:藤原啓治さん

李斎(りさい)

・戴国瑞州師の将軍を務める女性。
・驍宗と同じ時期に昇山する。
・聡明で凛々しく、内に秘めた強さをもつ。
・声優:進藤尚美さん

景麒(けいき)

・慶国の麒麟。泰麒に助力する。
・景王(後の予王)と上手くいかず苦悩している。
・声優:子安武人さん

高里要(たかさと かなめ)

・高校1年。10歳の頃に神隠しにあうが、1年後に戻る。
・「祟る」と噂され、周囲から孤立している。
・寡黙で誰に対しても心を開かず、いつも空想の絵を描き続ける。
・声優:岡野浩介さん

「十二国記」の世界観

「風の海 迷宮の岸」に関連する物語の舞台と用語を、少しだけ簡単にご紹介をします。

黄海(こうかい)

世界の中央に位置し、五山の周囲に広がる領域。天界にも人界にも属さない領域で、神に見捨てられた地ともいわれる。起伏の激しい土地に妖獣や妖魔が生息している。

蓬山(ほうざん)

黄海の中央にある五山のうちのひとつ。人界と天界の橋渡し役である天仙、碧霞玄君・玉葉(へきかげんくん・ぎょくよう)が女仙を束ねている。四季がなく、年中温暖で花が咲き乱れる場所。

神獣の麒麟が生まれる場所であり、麒麟は女怪とともに女仙の手で育てられている。

  • 蓬廬宮(ほうろぐう)
    主と誓約をしていない麒麟が住む場所。さまざまな建物、園、池などがある。内部は防犯のために、細い道が入り組んだ岩の迷路のようになっている。

女怪(にょかい)

麒麟と同じ捨身木から生まれる人妖で、さまざまな動物が混じった姿をしている。姓は必ず「白(はく)」と付けられる。

生まれたときには自分が育てる麒麟の国と性別を知っており、麒麟より先に生まれ、誕生を見守り乳母として育てる。その後は使令として仕え、麒麟が死ねば同時に女怪も死ぬ。

昇山(しょうざん)

王に選定されることを望む人間が、蓬山に登りその国の麒麟に面会すること。その国に籍があれば面会は出来るが、一生に一度しか昇山はできない。

昇山するには、妖獣、妖魔が生息する黄海を横断する必要があるため、生死をかけた旅(約半月から一か月)となる。

卵果(らんか)

十二国の世界でのあらゆる命の総称のことで、木の実の形をしている。十二国の世界では、人間も動物も母親から生まれず、木に実る。

卵果が実る木は、白銀のように白く、枝ばかりで花も葉もない。妖魔が近づかない。

  • 捨身木(しゃしんぼく)
    蓬山にある、唯一麒麟と女怪が実る木。麒麟は枝に実り、女怪はその対となる根に実る。
  • 里木(りぼく)
    人間や家畜、農産物が実る木。人間の場合、夫婦が縁起物の帯を里木の枝に結び、天に祈る。天に認められればその枝に実がなり、十月十日後に生まれる。

戴極国(たいきょくこく)

略称は戴、または戴国、国氏は「泰」。虚海に浮かぶ島国のひとつ。首都は鴻基(こうき)、王宮は白圭宮(はっけいきゅう)。

北東の最も寒い国で、年の半分は雪に覆われ、夏でも寒冷な気候。玉(ぎょく)の産出国だが、先王の圧政と、先王崩御後10年もの麒麟不在による国土の荒廃が原因で、枯渇しつつある。

「風の海 迷宮の岸」の見どころ、魅力

幼い麒麟「泰麒」の物語。「風の海 迷宮の岸」の見どころ、魅力をご紹介します。

泰麒の苦悩

10歳まで日本で暮らしていた泰麒は、麒麟が本来もっているはずの能力を上手く使うことができません。そして、「王」を選ぶという重圧が幼い泰麒にのしかかってきます。その重圧は「王」を選んでからも「苦悩」として続くことになります。

泰麒と景麒

泰麒の麒麟としての先生役となるのが、景麒です。言葉足らずで、仏頂面な景麒が不器用ながらも泰麒に付き合う姿はおかしく、素直に景麒の言葉を聞く泰麒の姿は、ほほえましいです。そして、景麒も泰麒と接することで、変わっていきます。

使令との契約と転変

自分を守る妖魔(使令)を中々持てない泰麒ですが、途方もない妖魔を使役することとなります。その折伏シーンは迫力があり、泰麒自身がもつ、麒麟としてのコンプレックスを払拭するシーンです。

そして、他の麒麟と違う「黒麒麟」である泰麒の転変シーンは美しく、転変するに至るまでの行動がせつないです。

「魔性の子」との関連性

アニメ版「風の海 迷宮の岸」には、本編1作目「月の影 影の海」以前に刊行されたサイドストーリー「魔性の子」の物語が少し含まれています。

「月の影 影の海」に登場した杉本優香が現代日本に帰還後、十二国の世界の住人と思われる不思議な少年「高里要」と出会うという位置づけです。

「魔性の子」
ジャンル:ロー・ファンタジー、ホラー
著者:小野不由美 
出版社:新潮社 、レーベル:新潮文庫 
発売日:1991年9月25日  (新装刊行2017年7月1日)

「魔性の子」は、「祟る」と周りからいわれている主人公、高里要の周辺に起こる不可思議な事件、事故を中心に、異世界(十二国の世界)が現実社会に干渉した時の恐怖を描く、ホラー作品となっています。

「風の海 迷宮の岸」まとめ

蓬莱(日本)生まれの麒麟が帰還し、その存在と責任の重さを知り苦悩する。新たな「王」を選んだ先にあるものとは。幼い麒麟「泰麒」の物語。

管理人が見終わって一番感じたこと。それは「泰麒が素直で可愛すぎる!」でした。そして泰麒役、釘宮理恵さんの演技がまた良い!

そんな泰麒が思い悩む姿は、いたたまれないです。しかし、先生役が「景麒」とは。不安しかない・・・。景麒の態度(泰麒を泣かせたこと)に、女仙が憤りを感じるシーンは、管理人も同じ気持ちになりましたよ。

まぁ、景麒としては、泰麒が悩んでいることは麒麟として当たり前のことなので、悩んでいる意味が分からないんだと思いますが。

何はともあれ、表現が乏しく真面目な景麒と、素直でいい子の泰麒が仲良くなれて良かったです。

泰麒のお陰で、相手のことを少し考えるようになった景麒に対して、予王が乙女になってる・・・。

そして、饕餮(とうてつ)の折伏シーンと泰麒の転変シーンを何回もみた管理人です。慕っている人を守るため、離れたくないための行動ってどんだけ可愛いんだ。泰麒。 

「十二国記」であまり笑えるシーンというのは無いのですが、尚隆と六太には笑ってしまいました。いやー、尚隆の悪役っぷりが・・・。そして躊躇なく尚隆を殴る六太が・・・。本当にいい主従、いや、いいコンビです。 

戴国関連として「風の海 迷宮の岸」の後に、「黄昏の岸 暁の天(たそがれのきし あかつきのそら)」という作品がありますが、残念ながらアニメ化はされていません。(内容は「魔性の子」時点での十二国側の物語です。)脚本作成時に未完だったため、諸事情によりアニメ化は断念されたようです。

幼い泰麒の話が、もう少しアニメで見たかった管理人でした。 

以上。「十二国記」風の海 迷宮の岸のご紹介でした。ではでは。

 

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注意:本ページの情報は2020年7月時点のものです。最新の配信状況は U-NEXT サイトにてご確認ください。

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